アートに関して高級志向とは、どういうこと?高級感を理解して作品の価値をあげよう

アートとして高級感は、非常に大切です。アートは普通の商品土地上がって、作品そのものに生活に直接的な需要がありません。ですので、お客様が買う理由とは、お客様がその作品を気に入るかどうかにかかってきます。

しかも、決まった値段というのはありません。一本の線を描いただけでも、売る人は、10万円で売れたりすることもあるということです。そのような、特殊な性質を持つアートですので、500億円で作品が売れたりするのです。いわばアートは物の価値を問う究極な物ではないでしょうか?

アートと高級感

アートと高級感ですぐ連想されるのが、額装だと思います。描いただけの作品をそのまま販売するには、見栄えが悪いですよね?額装することによって作品の質が上がり見栄えも良くなります。

額装するという考えは、基本、作品を保護するという考え方もありますが、高級感を出すという考え方に直結しているのではと思います。

高級感の概念とは、どのようなものか?

その前に高級と高級感とでは、意味合いが変わってくることを説明します。高級とは、素材のグレードが高い・品質が優れている物で、高級感とは、品質や素材が高いといった印象を抱かせることを指します。

ですので、無理やり高級な素材を使ったりお金をかけて作品を使ったりするだけでは、ただの高級な物になってしまいます。アートで重要なのは、高級感をだすということです。

アートフェアで作品を始めて送るとき、油絵などの作品でしたら、額なしでも大丈夫ですよと言われたことがあります。

つまり、油絵の作家さんは、通常キャンバスに絵を描きますよね?キャンバスとは、木枠に布を張り込み下地剤を塗ったものです。これが一般的に認知されているキャンバスというものだと思いますが、実際、それだけで飾っても十分高級感があるので、油絵作家さんの多くは、額装をしない作家が多いです。

私の場合、ボールペンで制作しているので、実は水にとても弱いので、保護のためにも額は必ずつけるのですが、それよりも、まず紙だけでは全く高級感がなくなってしまうので、額は必修になります。

つまり、作品を飾ったとき、その作品が、お客様が見たとき満足できる高級感があるかないかが非常に大切なのです。だから、油絵の作品は、額なしでも十分高級感がでるので、額なしでも展示するとき問題ないということになります。(もちろん額はあったほうがいいと思いますが、海外に発想する場合送る費用なども考慮してのことだと思います。)

けして、お金をかければいいというわけではないということを理解していただけたらと思います。

特に額装では、高い額がいいというわけでないですし、その作品の雰囲気に合ったチョイスも作家のセンスを問われる一つではないかと思います。

活動を始めて間もないころ、あまり額を気にしてなったときがありまして、無駄な額をたくさん買ってしまって、後悔しています。

高級感を出すのは、額だけではありません。

額のサイズをかけることによって高級感を出す
マットを使って大き目な額に

額だけが高級感を出す唯一の方法ではなく、工夫次第でいろいろ高級感を出す方法があります。

私が作家活動の中で気が付いたことなので、これが絶対正しいわけではありませんが、高級感をだすのは、サイズを大きくするということも一つの方法です。

やり方として、はがきサイズの作品があります。ただハガキサイズの額に入れると小さい作品になってしまいますが、マット(サイズ違いの作品と額を見栄え良くする物)を使用して、額のサイズを大きくする方法があります。もちろんそれは、皆さん通常やられていると思いますが、私がギャラリーで何回かみた作品では、ハガキサイズぐらいの作品をA3ぐらいのわざと大きいサイズの額に入れて飾ってあったりします。明らかに、そのほうが高級感が出ますので、皆さんも試しに小さいサイズの作品を大きな額で飾ってみると、作品の値段も上げやすくなると思います。

既に制作してある小さな作品でしたら、このようにマット使って大きな額に飾る方法がありますが、作品を描く前でしたら、大きな額を使うということを予想して、サイズの大きな紙に小さい作品を描く方法もあります。そうすれば、マットを使用しなくとも、見栄えがいい高級感のある作品になるかと思います。(マットを使うほうがいい場合があります)

高級感を出すのは、作品だけではありません。

高級感を出すには、名刺や封筒身の回りの物にも気を配る

私は、よく建築デザイナーさんなどと名刺交換させてもらうことがあります。前から疑問に思っていたのですが、建築デザイナーさんの受注する案件とは、非常に単価が高い物です。どうやったらこのような仕事をコンスタントに取れるのか疑問思っていました。ですので、名刺交換した際は、どのようにして仕事を受注しているのか聞いたりしています。すると、ほとんどの建築デザイナーさんが答えるのは、”お客さんがお客さんを紹介してくれる”という答えです。しかし、口コミだけで、大きなお金が動く仕事を持ってこれるのかという疑問がずっとありました。

ある日、あることに気づいたのです。建築デザイン・デザインオフィスなどデザインが付き成功されている企業さんには、ある共通点があったのです。

デザインとつく企業さんの成功の共通点

それは、名刺・パンフレット・封筒・事務所の雰囲気・服装全ては、高級感を醸し出しているのです。事務所に通されて、出てきた珈琲さえも、こだわりの珈琲に思えてくるほど、お洒落なコーヒーカップに注がれてきます。建築デザイナーさんの事務所では、超豪華な事例集を一冊貰ったりと、雰囲気作りに妥協なく高級感をだすよう心掛けがされていました。

つまり、デザインを提供するような企業さんは、名刺・パンフレット・封筒にせよ、すべてが会社の顔として営業ツールになっているということです。デザイン会社の方に普通の名刺をもらうか・お洒落な名刺をもらうかで、全くその会社のイメージがかわりますよね?それが、お客様への信頼になり、もちろん売るものもお洒落にカッコよく作り、その積み重ねが、口コミだけで単価の高い仕事を受注出来ていることにつながるのだと気が付いたのです。

ですので、作家である私たちも、細かいところまで、高級感を出すようにしてやることによって、結果作品の評価が上がるということです。

案内ハガキも少しお洒落にエンボス調の紙を使用するとか、名刺も、薄手の物ではなく、厚い名刺にするとか(今現在普通の名刺を使ってます。次回変えるつもりです。)展覧会での服装をスーツにするとか、いろいろ細かいところを今まで、家庭用のプリンターで手作りで制作してたのを、プロの印刷屋さんに注文するとかして、グレードをアップしてあげることも高級感を出すには、重要な事柄だと思うのです。もちろん、自分で制作した手作りのものが高級感を醸し出しているのなら、全く問題はありませんし、要は、自分で見たときそのものが、高級感があるかないか判断して、改善が必要かどうかを見極めるようにすることが大事であると思うのです。

まとめ

高級と高級感とは違います。やたらお金をかける必要はありません。

作品のサイズを大きくしたり、額を大きくするのも高級感を出せます。

名刺・パンフレット・案内状なども高級感を出すように心がけると、作品の評価があります。

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