アート関係の会話をすると、”アートってよくわかんない”とか”値段が高い”とか”意味不明”みたいなワードが出てくることがおおいですよね?しかし、それは、アートというくくりがあまりにも広いので皆さんが、モヤっとしたイメージで出てくる言葉にすぎないと思います。
私を含め絵描きさんは、自分の作品を、より多くのお客さんの部屋に飾っていただき、楽しんでもらいたいという目的で活動されていると思います。しかし、アートという大きなくくりでイメージしてしまうと、アートフェスなどで表現されているような空間アートや、美術館で飾られている非常に大きな作品などは、現実的に部屋に飾るということが出来ません。そういったものまで同じアートという言葉になってしまっているので、アートを楽しむ定義もばらばらになってしまっているのではないでしょうか?もっとアートを身近な部分でとらえて、是非ともアートの楽しみ方を見出していただけたらと思います。
身近なアートとは、
私が制作しているのは身近なところにあるアートです。簡単に言うと、壁に飾って楽しむアートです。壁さえあれば後は飾るだけですので、だれでも楽しめるアートだと思います。
アートの楽しみ方の基本は本物(原画)を手に入れるということ!!
アートを楽しむということは、本物を買うという行為にあります。つまり原画ですね。原画というのは、非常に重みがあります。それは、この世に一点しかないものです。版画では複数枚ありますが、再販は絶対にないので、100枚生産したら、100枚しかこの世にありませんので、原画やエディション付きの作品は、普通のポストカード・作品集・エディション無しの複製画と比べて非常に価値のあるものになります。私の経験上、多くの人が原画を買おうか悩んで辞める人がいますが、非常にもったいない気がします。原画という重みは、やはり購入してから感じられます。もし、その原画が破れてしまったりしたら、この世からなくなってしまうことを意味します。そういった重みのあるものを部屋に飾るという行為がとても深い物を感じられるのです。
原画は、音楽で言うアナログレコードみたいなもの
私は、よく原画の購入を音楽のアナログレコードで例えることがあります。どういうことかと言いますと、今や音楽は、デジタル配信が主流になっています。昔は、レコードを購入しないとお気に入りの音楽を聴くことはできませんでした。皆さんよく考えてみてください。あなたは今音楽をお金で購入していますでしょうか?また、あなたは、音楽の聴く時間が昔と今ではすくなくなっていないでしょうか?すべての人がそれに当てはまるとは限らないのですが、少なくとも私の周りの人は、音楽をお金で買うことはめっきり減ってしまったり、また、音楽を聴くことすらしなくなってしまったと答える人がほとんどです。
何故、人は音楽をお金でかわなくなってしまったのか、またきかなくなってしまったのかというと、やはりインターネットで簡単に音楽が聴けてしまうからだと思うのです。要するにアートでいうポストカードや印刷物のような価値の低い物になってしまったからという理由が考えられるのです。もちろん、あなたの大好きな音楽アーティストならCDやレコードで形として取っておきたいということはあると思いますが、昔のように、雑誌の記事をみてCDを買ったり、ジャケットをみてなんとなく買ったりする行為は、今では全くと言っていいほどなくなってしまったのではと思います。しかしながら、この世の中に音楽がなくなっているということは全くないわけで、聴こうと思えばいつでも聴けるし、買おうと思えばもちろん購入することはできます。しかし、人は、昔のように音楽を買わなくなってしまいました。
それは、手軽に手に入れられるという便利さが、音楽自体の価値を下げてしまったのではないかと思います。普段何気なく飲んでいる水が、砂漠の町ではとても貴重で高価なものになると同じで、手軽に楽しめる音楽の価値が下がってしまったのではと思います。いつでもyoutubeで聴けるからという気持ちが結局音楽を聴く行為をなくしていることに繋がっているのではないでしょうか?
アートも一緒で、いまや簡単に複製もできますし、この世の印刷物は、ありとあらゆるところに溢れんばかりにあります。そうした中、人々は複製画で満足しようとしてしまいますが、結局複製画の手軽さが本来のアートを楽しむ行為を妨げになってしまい、部屋に絵を飾るという行為すらしなくなってしまってきているのではと思うのです。音楽はMP3にしてしまえばいくらでもコピーできますし、絵画は、スキャンしたらいくらでもコピーすることができますが、ライブ音楽や原画は、絶対に同じものを複製することはできないです。その重み・凄さを感じるのは、原画を買ったときに味わうことができます。いつもの生活がなんとなくいい気分になりますし、その作品を非常に大事にするようになります。そこからアートを楽しめる第一歩になるのです。あなたが購入した作品はこの世に一つあるいは数量限定の物であるということ実感できるのです。
ぜひぜひ気に入った作品がありましたら、原画を購入することをお勧めします。
アートを購入する行為のもう一つの楽しみ!!作家を応援する楽しみ!!
アートビジネスにおいて、パトロンという存在は大昔から非常に重要であるということは、歴史を振り返ってみてもすぐにわかると思います。
パトロン=大金持ちのイメージがありますが、全くそういうことでなく、気に入った若手作家の原画を安い値段で購入していただいてもパトロンになります。その人が、何らかの形で応援・支援していただけたらそれはパトロンになるのです。
私を含め多くの作家は、誰かが自分の原画を購入してくれることを夢見て作品を制作しています。(中には原画の販売をしないという作家もいますが)もちろん原画が自分の手元から去るのは、さみしい気持ちは確かにありますが、活動として原画の販売は大きな目標でもあるということです。
今や、ツイッターなどのSNSが盛んになり、作家とお客さんがとても身近になってきていると思います。作家は、お客さんが喜んでもらうためにどんどん新作を制作してそれをSNSでアップし、お客さんは、その記事をみて応援するという形がとてもいい関係であると思います。ですので、作家側SNSの投稿するときは常にお客さんが見てくれているということを踏まえて投稿するようにしましょう。やはりネガティブなこととかは控えて、お客さんが喜ぶ内容を投稿するのがいいと思います。
応援する作家を見つける楽しみ
是非これからアートを楽しみたい人は、作家を応援する楽しみ得ていただけたらと思います。
王御所作家も、みんな下積み時代はあります。それを支えてくれたのは応援してくれるお客様がいたからこそ有名作家になり世界で活躍しています。
自分が見つけた新人作家が、5年後に大ブレークなんてなったらとてもうれしいと思いませんか?もちろん、画商さんに目に止まればどんどん作品の価値はあがりますし、作品も成長していく事になります。
作家を応援し作品を育てるという楽しみもあります。展示会ごとに何でも作品を買ってくださいということではなく、もし何かのきっかけで気に入った作家あるいは作品がありましたら、まず一度原画を購入することをお勧めします。すると、全く違ったアートの楽しみ方が出来るようになります。飾って楽しく応援してたのしいそんな、アートな生活を是非送ってみてください、生活の何かが満たされるようになると思います。だまされたと思って是非是非買ってみてください!!
作家の皆さんは、是非、原画を購入していただいたお客様の為に、活動を途中であきらめないように、続けていってください。