アート作品を購入することとは!!お客様目線でのアートを紐解く!!

私のような、制作する側にとってアートを購入するという感覚があまりないように思えます。中には、コレクターもしながら自分も制作する人もいますが、少なくとも私は、制作するばかりでアートを購入することはあまりありません。ただし、美術館など行くと必ずと言っていいほど作品集は買うようにしていますが、それと、アートを購入する行為は、全く違うことで私の作品集を買う行為はどちらかというと、自身の制作のヒントとなるものを得たいための参考書的な感覚で購入します。

アメリカマイヤミでの展示風景

アートを購入する人は、どのようなひとか!!

多くの人に自分の作品を見てもらっている中で気が付いたことがあります。アートを購入する人の多くは、必ずと言っていいほど、購入する前に飾りたい場所を想像しながら購入しています。リビングに飾りたいとか、新築したんで玄関に飾りたいとか、子供さんの部屋に飾りたいとか何かしら飾りたい場所があって、その絵がどのように飾る場所とマッチするかをイメージしながら買っている人が多いいです。特に原画などの高額な物になると飾ったときの感じを気にしている傾向があります。ですので、個展などで展示している場合、購入するお客様の多くは、近くであまり見ようとせず、遠くから作品を見る傾向があります。あなたのお客様のなかで遠くで作品をじっと見つめてる方がいたら、購入していただけるかもしれません。

私自身、お客様が自分のアート楽しんでいただきたいと思い制作しておりますが、このことにしばらく気づいていませんでした。お客様は、作品の技術や作品に込められたメッセージを重要視するよりも、部屋に飾ったときどのようになるかを重要視しているということに気づいたのです。(もちろんメッセージや技術も重要な部分ではあります。)

制作する側と購入する側の感覚の違い

制作する側にとって特にアートは自分のイマジネーションを表に出すという行為にとらわれがちですが購入する側は、作家のイマジネーションを重視するよりも、もっともっと感覚的にアートを見ているような気がします。現にコンクールなどの審査員のかたなど、沢山の出品作品を短時間で見なければならないので、いいか悪いかの判断が非常に速いと人から聞いたことがあります。つまり、一瞬みたときの感覚で選別しているということです。見る側にとって一目見たときの感覚がありかなしかの判断基準に大きなポイントになっているということです。

その作品がありの場合、飾る場所と作品を頭の中で想像して、購入かどうかを判断していることが多いのです。

制作する側は、お客様目線で制作するとまた違った発見にもつながる

制作する側の作家は、常に新作のネタ探しを無意識的にしていると思います。川の流れをみたとき、かっこいい音楽に出会ったとき、虹を見たとき、戦争が起きたとき、台風被害の情景を目のあたりにしたときなどなど、ポジティブなこともネガティブなことも作品のネタになるようなものを無意識的に意識しています。

そこから、新作のテーマが決まるかもしれませんし、色を付けるヒントになったりといろいろあると思います。そのネタ探し部分の視点を変えて、お客様目線での作品はどう映っているのかも制作するための材料として注目するのも新しいアイデアが生まれてくるのではと思うのです。

例えば、カフェに飾るとしたら、どのような作風が喜ばれるか、和風のへやだったらとか、いろいろ想像してその空間にあった作品を描いてみると違った方向からアプローチできると思います。

今回の話題は、全部が全部当てはまるとは思いませんが、制作のアプローチとしていいアイデアが浮かぶと思いますので、是非試してみたはと思います。

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